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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界66








「ねぇ…!」

私の声に、はやてちゃん、フローリアン姉妹、そしてティアナが立ち止まった。
反射的に、全員が天井を見上げて目を細める。

「銃声…やね。しかも二発」
「中心部からですね」
「やっぱり?」
「急ぎましょう…!」


少し疲れたスバルの声に、私も溜息が漏れる。

私達が進んでいる道は、きっとこういった侵入者の事も考えた造りになっていて、妙に入り組んでいた。
方向感覚がまったくとれないし。
きっと、ウーノの最後の抵抗なんだろう、伝えられたルートは行き止りだらけで思うように進めなかった。


「とにかく、ここまで来たら進むしかないんや。行くで!」
「了解」

はやてちゃんが再び駆け出す。
それに続いて私達も先を急ぐ。

と、その時。

≪全研究員に告ぐ。館内は全て制圧した。無駄な抵抗はやめて今すぐ投降せよ≫

鼓膜を破らんばかりの大音量が館内に響き渡った。
あれは…グランツ博士の声だ。
そうか、システムコントロールも制圧したんだ。

≪スカリエッティ、聞こえているんだろう?君のやろうとしてるコトは間違ってる。そんなコトしても、君も、それに誰も救われない。もう…フェイトくんを解放するんだ≫

初めて聴くような、懇願するような声。
それはスカリエッティに届くか…。
否…―――その結果を私は知っている。
だから、廊下を駆ける足は止まらない。


『みなさん、聞こえますか?』
「…?ティアナ?」

ティアナの声。
それは耳に仕込んだ小型スピーカーから。
きっと周波数とやらを合わせて呼びかけてきてるんだろう。
もう何回目かの「現代科学って凄い」と言う言葉が頭をよぎる。

旅をしていたはやてちゃんはこういうのに慣れているのか、特に驚いた様子もなく声に耳を傾けている。

フローリアン姉妹も同時に耳元を押さえるそぶりを見せる。
ただ、スバルだけがキョトンとしたように私を見上げてた。

『今走っている通路の次の突き当たりを右に曲がってください。それから最初の突き当たりを左に。その先が中心部です』
「わかった、ありがとう」

制御室で地図を確認したんだろう。
これで中心部にたどり着ける。
思わず返事してしまったけど、一応会話出来るらしく「いえ」と返事を返してくれた。


『今、守護騎士さん達もそっちに向かってます。私達もすぐに向かいますから』
「了解」

答えて、私はふと思い立つ。
ティアナのキモチに、なんとなく気づき始めていたから。
だから…そっとスバルに聞こえないように、伝えていく。


「ねぇ、ティアナ」
『? はい? なんですか?』
「スバルって、結構頼りになるよ?」
『え…?』
「きっと、これからも、もっと強くなっていくと思う」
『…』
「私の言いたいコト、判る?」
『………はい。私も、スバルは強くなると思います。私も負けていられません』
「……うん。仲良くしなよね」
『はいっ』


あなたには、守ってくれる素敵なコがいるんだから。
きっと、あなたは彼女の強さや優しさにこれから何度も気づいていく。
それは、とても良い関係を築く鍵になるんだ。


「なぁ、ナノハちゃん」

交信が終わると、立ち止まってはやてちゃんやフローリアン姉妹が揃って訝しい表情を向けてきた。
自然と私やスバルの足も止まって振り返る。
なんとなく、言われる言葉は判っている。
でも、なんにも答えられないよ?

「ナノハちゃん……なんかヘンちゃうか?」
「何か、考えてるんですか?」

ほら、ね。

「いいから、行くよ。今はフェイトちゃんを助けることだけを考えてよ」

まだ何か言いたげな顔をしていたけれど、私はそれだけ言ってまた駆け出した。


言いたいことはたくさんある。
でも、言えることは…少ないんだ。
だから、今一言だけ伝えるよ。

「…ごめん」
「? 何が?」
「…ううん、ホラ、行こう。フェイトちゃんが待ってる」

そうフェイトちゃんが待ってる。
この先の…光の中に。






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  1. 2017/06/10(土) 00:00:00|
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