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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界46








「ええか? さっきも言った通り、フェイトちゃんの力っちゅうのは生まれたてなんや。親が不安がってたら子も不安になるのは当然やろ?」
「はやて…、わからなくはないけど、その例え…」
「んっ?なんか問題あるか?」


私の力の覚醒から一晩経って。
一秒でも早く自分の力を制御できる力が必要なんだ、という博士の言葉で、休む暇なく午前中も午後も…ずっとこうやって力の使い方を色んな人に教わってる。
っていっても、扱い方というよりは話しをするくらいで、私の心に反応するらしいということから、みんな色んな話しをして、私を楽しませようとしている感じ。


「はいはーい!じゃ次はキリエさんの番ね。」


ひょっこりと顔出したのはキリエ。
最初はお茶らけた中に少し警戒心も含めて、アミタと一緒にいたんだけど。
アミタとナノハが、友達になったのを境に、すっかり警戒心はなくなった様子。


でも、なんだかおかしいんだよね。キリエって。
ナノハが話しかけると、いつもちょっと身構えるみたいにして。
さっきなんて、ナノハに「勝負よ!」なんて言って、中庭で飛びかかってる姿を見かけたっけ。
アミタ曰く「キリエがあんなにこてんぱにされたのは、ナノハさんが初めてだったので悔しいだけですよ。」
なんて言ってたけど。
仲が悪いのかなぁって…ちょっと心配したりもして…。


でも。
必死になって向かっていくキリエだけど、ナノハはいつも軽くかわして。
最後は疲れて座り込んだキリエに、笑顔でナノハが頭をくしゃくしゃっと撫でて去っていくんだ。
一瞬ムっとしてナノハの手を跳ねのけるけど、ナノハがいなくなるとちょっと満足そうに笑ってたりして。


それを見て、ちょっとほっとしたんだ。
やっぱり、一緒に過ごす人たちには仲良くいてほしいし。



「そうそう、ひとつ訊いていいかしら?」
「うん、なにかな?」


テーブルの前のイスに座っていた私の隣に腰掛けて、ちょっと考える素振りを見せるキリエ。
なんだろう?私に答えられることならいいんだけど…。
しばらく、うーん、と額に指を立てていキリエは、意を決したようにパっと私に視線を向けて。
ちょっと私より背が低い彼女は、上目遣いでどこか探りを入れるような…そんな風に見えた。


「あなた、あのヴァンパイアとどーゆー関係?」
「えぇっ!?」


ゴン!


心臓が跳ね上がるくらいドキっとしたその瞬間。
思わずテーブルに足をぶつけてしまった。
キリエも驚いてビクっと身体を反らせる。
と、同時にしてやったり顔。


「名前言ってないけど、どっちのヴァンパイア想像したの?」
「………あはは…はは…」
「まぁ、確認しなくてもわかるけど」


思わず苦笑い。
そういえば、みんなの居るところでナノハにデートに誘われたんだった。
ナノハ自身は、デートの意味を知らなかったみたいだけど。


「ここに来る途中であったから、あの子にも訊いたのよ」
「…そ、そしたら?」
「なんにも。ただ、笑って、どっか行っちゃったわ」
「そ、そう」


なんだか…ほっとしたような…ガッカリしたような…複雑な気分。
確かに誰かに訊かれてハッキリ言えるような、そんな関係じゃないけど、
でも…少しぐらいは気にかけてほしい。


唇を重ねて。
好きだ、と言ってくれて。
私の中では、何かが大きく変わった気がする。
力が覚醒したことを除いても。


でも、ナノハは、それから何が変わるワケでもなしに、今までと変わらない
態度で私に接してる。
何かを期待していたワケじゃないけど…でも…。
う…ん……よくわかんないや…。


「どうなの?」
「うーん…、ノーコ…」
「ノーコメントはダメよ。」


食い下がる…キリエ。
この話題をそらすにはどうすれば…あっ。


「そういうキリエは、どうなの?」
「え??」
「いい加減ナノハには勝てたのかな?」
「うっ…!痛いところつくわね。」


みるみるキリエの瞳が動揺で揺れていくのがわかる。
なんだか、さっきまでのしっかりしていた姿がウソみたい。


「ナノハ強いでしょ」
「ふん。ヴァンパイアなんだから当然でしょ」
「でも、キリエだって強いんじゃないの?」
「当たり前よ。あの洞窟ではあなたたちを探してて少し疲れてたからで…」
「じゃあ、今なら大丈夫だよね。今からナノハに会いに行ってみる?」
「ちょっ、いいからっ、もう行くわっ」


ガタン、と慌てて立ち上がって、足をもつれさせながらもキリエは部屋を出て行った。
素早いその行動に、思わず頬が緩んでしまう。
私からすれば、アミタとは違うお姉さんオーラがあると思うんだけど、今のはなんか可愛いなぁって。


こうしてみんなと喋っていると、自分が力を得ただなんて嘘みたい。
今までの生活が、まだ続いているみたいな、そんな錯覚までしちゃうし。
でもきっと、もう今までの生活はできないんだ。


それを痛感する出来事が起こったのは、その日の夜のことだったんだ。
静かに歩み寄ってきていた黒い影が…やっと目の前に現れた…そんな夜だった。





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  1. 2017/01/21(土) 00:00:00|
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