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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界43








頭の中が、グチャグチャになってた。

これから、私はどうすればいい?
あのコの為に、私は何ができる?
守るって言ったけど、今の私でどうにかなるモノなの?
じゃあ、今私はどうすればいい?

そんな疑問がいったり来たり。

もう夜も更けた研究所の中庭は、虫の声さえも聞こえないほど不気味な静寂に包まれている。
まるで私のココロを押しつぶそうとしているように。
そんな中、私はぼんやりと立ち尽くしていたんだ。

フェイトちゃんの力は…本当にとんでもないモノだった。

もしかしたら、私は…フェイトちゃんを恐れてしまっているのかもしれない。
そんな風に考えてしまう自分が腹立たしくて、苛立って…。
博士たちの元へ戻った後、目を覚ますことなくフェイトちゃんは眠り続けている。

戻ってから、まだフェイトちゃんの顔をまとも見れずにいるんだ。


「ナノハさん」
「っ!」


不意に背後から呼ばれた声に、私はビクっと身体を揺らしてしまった。
それから慌てて顔を向ける。

そこには静かな眼差しを向けて、こちらに歩いてきている一つの影。
あれは…

「アミタ…さん」
「ふふっ、そう呼んでいただけるんですね。」
「あっ…いや、……はい」

曖昧に頷いて、視線を元に戻す。
シン、と静まり返った中庭の中央にある、大きな一本の木に。

あの木は、一体なんなんだろう…?
さほど広くないこの中庭で、その存在を際立たせていて嫌でも目を惹く。

「あれは、くすの木ですよ」

相変わらず聡い人だ、隣にアミタ…アミタさんが並んで呟いた。
博士が、この研究所を立てたときにどうしてもおきたいって言ってね、と
優しい笑顔のまま、言葉を続けて。
私は、ボンヤリと彼女の横顔を眺める。

…あなたは…、実験台として扱われて、どんな気持ちだった?
ただでさえ聡いこの人のことだ。
きっと人一倍辛いでしょ?
知りたくなくても、嫌なココロを感じ取ってしまったり…。

その笑顔が向けられるようになるまで、色んな涙を流したんでしょ?
辛い想い…いっぱいしたんでしょ?

誰かに…助けを求めたり…した?


「…ナノハさんは、優しいんですね」


苦笑しながら、私に向き直るアミタ。
でも私の瞳を見つめる眼差しは、とても穏やかで優しいもの。


「それに、子供みたいにまっすぐ」
「まっすぐ…? 私が?」
「…心の声。全部嘘とか誤魔化しとかないものなんですよ」


トントン、と自分の胸元を人差し指で叩くアミタ。


「大抵が、人の心配とかってしながらも…結局自分の心配をする人、多いんですよ」
「……私だって」
「違いますよ。ナノハさんは…人の心配ばっかしてる。今も、私と…そして…
フェイトさんのコトで頭がいっぱい」
「…………」


そう、なのかもしれない。
自分が誰かに与える影響が…怖いのかも。


「私は、力が出てすぐに研究所に来たから、全然辛い想いはしなかったんですよ?」
「そう…なの?」
「はい。だって、ここにいるみんな、同じ思いをしてきた子たちですし。気を使うコトだって殆どないし」


でも、外にでた時なんか…力をわずらわしいと思ったこと…あるでしょ?


「でも、研究所の外で、嫌な思い…したことない?」


訊ねた途端、アミタは、クスっと笑った。
それから、もう一度嬉しそうに私を見上げる。

「やっぱり、ナノハさんはまっすぐですね。キモチいいぐらい」
「?」
「力をわずらわしいとか、嫌な思いとか…ありますよ?もちろん。でもね…」
「でも?」
「私には仲間がいますから」
「仲間…」


仲間がいるから…辛くない?


「守りたい人たちも居ますから。キリエや、父さんたち。」


そこまで言って、アミタはポン、と肩を叩いてきた。
私はキョトンと見つめる。
そしたら、満面の笑顔を向けてきたんだ。


「ナノハさんにも、いますよね?」
「…私は…」
「フェイトさんはもちろん、はやてさんや、今後仲良くなっていけば、私たちもですかね?」
「あの…」
「だからこれは…『友達』からの忠告!」
「?」


びしっと、目の前に指を立てられて、私は一歩後ずさる。
その姿をおかしそうに見ながら、アミタはいったんだ。


「一人でなんでも抱え込んじゃいけません! ナノハさんには、みんながついてる。
一人でダメなら二人、二人でダメなら三人、三人でダメならみんな!」


あぁ…彼女が私に近づいてきた理由がわかった。
『励まして』くれたんだ。


「おーけー?」


なんだろう…すごく、くずったい感覚。
でもどこか心地よさがある。


「おーけー」


思わず笑ってしまう。
これはもう、私一人の問題じゃない。
辛いときは、みんなを頼ればいい。
なんだ、こんな簡単なコトだったんだ。


「そ、簡単なコトですよ。じゃ、もう個簡単なコトをしてくれませんか?」
「うん?」
「フェイトさんに、元気な顔をみせてあげてください。」
「……うん」


そのまま背中を押されて、私は研究所の中へと入っていったんだ。
そのココロにはもう、鬱々としたキモチはどこにもなかったっけ。





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  1. 2016/12/24(土) 00:00:00|
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