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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界36








眠り続けるナノハの傍で見守っていると、アミタ達が部屋へとやってきた。
博士が呼んでるから、と
部屋を移動して。
連れてこられたのは、隣の部屋。かなり大きな。
あれやこれやと話す内容のほとんどが雑談で、用がないならナノハの傍に居たいと思った私は席を立とうと―


「おや、来たみたいだね」


博士の声で、入り口の方を振る向けば、そこにははやての姿。
少し遅れてやってきたのはナノハだった。
良かった、元気そうだ。

思ったことが顔に出ていたのかもしれない。
目が合った瞬間、ナノハは大丈夫だよって笑顔を返してくれた。


部屋の奥で、飲み物を飲んでいた博士は、近くに居たアミタ達に一度頷く。
アミタ達は、同じように頷いて部屋を後にした。
静寂が包む中、私は、ナノハ達と一緒に博士と向かい合う。


「あまり覚えていないんですけど、博士が手を貸してくださったんですよね?」
「まー、僕は装置を貸してあげただけだよ。」
「ありがとうございました。」
「ほぅ」


なんだか変わったね?なんて嬉しそうに笑う博士に、私も思わず頷いてしまう。
ナノハのその様子は、なんだか一皮むけたようで…。


「まぁ、立ち話もなんだしそこに座って」


視線で促した先には、黒い皮製の大きなソファー。
ちょっと戸惑ってしまったけど、はやてがボスン、と座ったのを見て私達も座る。


「そろそろ、君達に全部を話しておかないといけないかなって思ってね」
「…何を?」
「君達が一番知りたがってることだ」


…私たちが知りたいこと…、どういうことだろう…?
もしかして…私が狙われていることを、話してくれる?


「少し…僕の昔話でもしよか」
「え…?」


博士はそれだけ言って、手元のカップの中身を一気に飲み干すと、私達の目の前のソファに、深く座った。
コトン、とテーブルに置いたカップの音が不気味なぐらい大きな音を立てる。
それが、自然と私に緊張感を起こさせた。


「あるところに…大きな大きな研究施設がありました」
「え、えっと…?」


聞き返すと、『まぁ、黙って聞いて』というような博士の視線。
何か、大事なことを、伝えようとしているのかも…。
軽く頷いて、話に耳を傾ける。


「そこでは、医療を遺伝子レベルで取り込み、人間の抗体について研究してたんだよ」
「…つまり?」
「…あらゆる病原菌に侵されることもなく、『老いる』という万人に共通の現象を最小限に食い止めて、身体・頭脳共に優秀な人材を作ろう、って感じかな」


私達の探るような視線に、博士は飄々と答えた。
まるで書物の文章を並べるみたいに。
途端に、「はっ」と嘲るみたいに笑うはやて。


「そんなの、できるワケないんじゃなんですか?大体、それは人間として…」
「そう。不可能を可能にという研究をしていた、すなわちそれは」

「人としてやってはいけない、最大の『禁忌』に触れる研究」


ナノハの言葉が、博士の言葉を遮る。
射るような瞳の奥に『そんなことはわかってる』、そんな…苛立ちが見えた、気がした。


「その研究施設では、『人間』を『作って』たんだ」


人間を…作る…?
作るって…どういうことだっけ…?
そもそも人間はどうやって生まれる?

知ってる。
お父さんとお母さんが愛し合って、慈しみながら子供が生まれる。
そう、深い愛情の中で、命ができる。


「…それは、すべて否定する研究です」


えっ?
突然心を読まれて振り返ると、いつの間にいたのかアミタが淋しげに立っていた。
悲しみが刻み込まれた瞳に、何もいえなくなる。


「そして、あなたはのちにプロジェクトFATEと呼ばれた研究の、最初で最後のクローン人間」
「プロジェクト…FATE」


部屋を出て行ったはずの、アミタとキリエ。


「二人とも、どうしたんだい?」
「その、私達も無関係ではないので…」
「話をするなら、私達もって思ったのよん」


あっけらかんと話すキリエと真面目なアミタ。
そんな二人に、何か思うことがあるのか、博士はおいでと声をかけ、二人を傍に呼び寄せた。


「さて、それじゃあ続きを話そうか。」








少し和んだ空気が博士の一言でぴりりと引き締まる。






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  1. 2016/11/05(土) 00:00:00|
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