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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界35








―――この感情をなんて呼ぼう?

どん底まで堕ちた私に、もう一度立ち上がる勇気をくれたあの子を想うこのキモチ。

わかってる。
これは、はやてちゃんや…アリシアちゃんに持ってるモノとは全く違う感情なんだって。
そう、きっと…たった一人だけに持つことができる感情。

その名前を―――私はまだ知らない。


「……ん…」
「あ…、起きた?」
「…はやてちゃん?」


ゆっくりと重い瞼を開くと、そこにはぼんやりとした目で私を見つめ返しているはやてちゃんがいた。
『気分はどうや…?』なんて、眉を下げて心配した様でで私に伺うはやてちゃん。
あぁ、そっか、私…。


「うーん、少し胸のあたりが痛むかな…?」
「えぇ、だってあの博士夢やから何も影響ないって!!大丈夫かナノハちゃん!!」


言って、驚くほど慌てだすはやてちゃん。
その姿に、思わず笑いが零れる私。
そんな私に、はやてちゃんの動きがピタリと止まる。


「にゃはは、冗談だよはやてちゃん。何ともないから。」
「ほ、ほんまか?」


少し泣き出しそうなはやてちゃんに、冗談が過ぎたかな?なんて少し反省。
きっと、夢の中でも、私に攻撃するなんて、はやてちゃんも苦渋の決断だったのかもしれない。私がはやてちゃんの立場だったら、嫌だもん。


「本当だよ。ありがとうね、はやてちゃん。」
「……ごめんな、ナノハちゃん。おおきに。」


ふわりと笑って、手を差し出すはやてちゃん。
私がその手を握ると、くん、と引っ張って身体を起こしてくれたんだ。
急な動きに、頭が少しクラクラして…軽く額を押さえた。


「あぁ…ナノハちゃん3日程眠っとったからなぁ」
「3日間…!?」


言われた数字に驚きを隠せない。
確かに、ここ数日、本来私達が眠る朝の時間帯にも活動していたから、必然的に睡眠時間は削れていたわけだけど。
数年間眠りにつくとかならともかく、ただの睡眠で3日間も眠ることなんて初めてだ。


「私も一瞬、ナノハちゃん眠りについたんかって焦ったんやけど、そんな様子じゃなかったし、いやぁ、全然起きんかったからホンマ、眼福やったわぁ」
「……はやてちゃん、寝てる間になんか変なことしたんじゃ…」
「しとらんよ!いや、ちょーっと胸の一つや二つ揉ませてもらおうかななんて思ったけど、フェイトちゃんに怒られてまうし…」
「なにしようとしてるのっ!?…って、そうだ、フェイトちゃんは?」


はやてちゃんに言われて、ハッと気づく。
そうだ、フェイトちゃん!!

夢の中だったからだろうか?
ほんの少し…霞みがかってはきているものの、今でも思い出せる『あのコト』が脳裏に
蘇えってきた。
そう…暗く冷たい、過去の闇に囚われていた私の元に来てくれたフェイトちゃんの事を。


『―――守るよ』


どれだけその言葉に救われたんだろう?
私なんか、そんな価値だってないのに。
それでもフェイトちゃんは、強く抱きしめて…温もりをくれて…。
だから…。


「私の存在理由は…きっとフェイトちゃんだったんだ」


そう…私が探していた存在理由を、やっと見つけたんだ。

「見つけたんやね、ナノハちゃん」
「……うん」

なんだろう、くすぐったい感覚。
フェイトちゃんやアリシアちゃんとは違った、優しく諭すような、そんな。
だからかな? 私は、もう一度…彼女に訊ねた。


「ねぇ」
「うん? なんや?」
「この感情は、なんていうの?」
「?」
「フェイトちゃんを守りたくて、そばに居たくて、…触れたいとも思う、この感情」


自分では見つけられない感情。
きっと私は、この感情を知らないんだ。
だから、教えて。


「アリシアちゃんもね、守りたくて、そばに居たくて…でも、幼いあの子は本当に、はやてちゃんがヴィータちゃん達に思うような気持に近いのかなって。」
「それで?」
「家族を失って、屋敷でひっそりと暮らす私に歩み寄ってくれたアリシアちゃんは、家族のような存在だったのかなって」
「うん。」
「アリシアちゃんの事は大切だよ。今も変わらない。だけど、フェイトちゃんはアリシアちゃんと違う大切さっていうか…なんて例えたらいいのかわからないんだけど、その…」


うまく伝えられなくて視線を向けると、柔らかく笑うはやてちゃん。


「ナノハちゃんはな『恋』をしてるんや」
「恋…」


聞いた瞬間、トクン、と胸が一度鳴った。
これが…恋をしたっていう、っていうキモチ…?


「ナノハちゃんは、フェイトちゃんに『恋』をしとる」
「で、でも、フェイトちゃんは人間で、私は…」
「ナノハちゃん。誰かに恋をすることに、種族なんて関係あらへんよ。大事なのは気持ちや。」


そういう気持ちは、キチンと相手に伝えなあかんよ?―言ってはやてちゃんは、ぐーっと伸びをして、ゆっくりと立ち上がった。


「さっさと伝えるもよし!デートで仲を深めるもよし!」
「デート?」
「そ。…ってわからんのかいな? えーと…仲のいい二人がするお出かけみたいな?」
「…へぇぇ…」










フェイトちゃんは、隣の部屋で博士たちとお話し中。
先に行ってるで―なんて、ひらひらと手を振りながらはやてちゃんは出て行ってしまった。








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  1. 2016/10/29(土) 00:00:00|
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