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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界28








「・・・ナノハ」
「アリ…シア…ちゃん?」


虚ろな瞳で私を捉えたナノハの表情はボロボロで、けれどそんなナノハに私は首を振る。


「違うよ、私はフェイトだよ。」
「アリシアちゃんは?」
「…もう居ないよ」
「どこに行ったの?」


今にも泣きだしそうな顔で、ナノハは私を見つめる。
私は、ゆっくりと天に指を突き上げた。


「空に行ったんだよ、もう…ずっと昔に」
「私のせいだ」

もう一度、ふるふると首を振る。


「それは違うよ。ナノハは悪くない」
「私、約束したのに、守れなかった、アリシアちゃん、死んじゃった、私、人を殺して…」
「ナノハっ!!」


今にも壊れてしまいそうなナノハを、壊さないように抱きしめる。
ナノハ、大丈夫だから。


「ナノハ、私のお姉ちゃん、最後は笑ってなかった?」
「お姉ちゃん?」
「そう、アリシアは私のお姉ちゃん。きっとナノハと楽しい思い出をたくさん作れたなら、幸せだったのなら、私だったら笑うことが出来たと思うんだ。私のお姉ちゃんなら、同じように笑ってたんじゃないかな?」
「…あっ、うぁ…」


今度は言葉にして伝える。

「ナノハ、私の瞳をよく見て」
「……あっ、うぅ」
「ナノハ、大丈夫だから」


虚ろなナノハの瞳に、ほんの少し光が戻る。

「ナノハ、私が誰かわかる?」
「……フェイト…ちゃん?」
「当たり。私はフェイトだよ、ナノハ」

大丈夫だよ、って何度も名前を呼んであげる。
そっちに行っちゃいけない。
いつまでも囚われちゃいけないんだ。


「ナーノハ」
「…うん」
「疲れちゃったよね?」
「みんなの所に戻ろうか?」


ふるふると、今度はナノハが首を振る。


「どうして?」
「…ちゃった。」
「えっ?」
「人…殺しちゃった」


かすれた声で、私の胸元に顔を埋めてナノハは言う。
今にも泣きだしそうで、どうしようって声で。


「大丈夫、大丈夫だよナノハ。よく見て、ナノハは誰も殺しちゃいないよ。」
「…………」

ゆっくりと顔を上げたナノハの視線の先。
倒れた二人を抱えて、笑顔で答えたのはアミタだった。


「大丈夫です。お二人とも、死んでません。うちの研究所で手当てします。」
「ねっ、大丈夫だったでしょう?」
「……うん。」


「さて、それじゃあ行きましょうか」

最後のアミタの言葉は、倒れた二人にではなく、私達二人に向かって。
敵ではないと言いながら、やっぱり目的は私?

「そんな警戒しないでくれますか?傷つきます。」
「言ってることと、やってることが矛盾している気がするんだけど?」

まだ少しぼーっとした様子のナノハを抱きしめながらアミタに向かって問う。
少し切なそうな表情で、言ったんだ。

「約束します。あなた達に手は出しません。一緒に行くのはそこのヴァンパイアさんも一緒です。お仲間の皆さんには、キリエに伝えに行ってもらいます。」
「でも、君達の目的は…」
「それに、早くこの人たちを手当てしないと」
「…?」
「…死んでしまったら、それこそそこのヴァンパイアさんが悲しんじゃいますよ?」


ふと、見ると…ナノハが目に涙をいっぱい溜めて唇を噛んでいた。
そんな表情しないで。

「私のせいで…私が…」
「違うよ、ナノハ、大丈夫だから」

聞こえてきた搾り出すみたいなナノハの声に、思わずギュッと抱きしめる。

自分を責めないで…。
私が居るよ…大丈夫。

「私達は、あなた達に危害は加えません。もし、誰か一人でも約束を破ることがあれば、私が命がけであなた達を守ります。」
「………わかった」

決心した顔で、言い切るアミタと不安定で、どこかボーッとしたままのナノハ。
はやての元へ連れ帰る事は出来ると思うけど、途中でまたさっきの奴らに襲われたら、一溜まりもない。



こうして、私達はアミタに連れられて…グランツ研究所へと向かうことになった。








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  1. 2016/09/10(土) 00:00:00|
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