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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界25








「今って、朝でいいんだよね?」
「そうだよ、さっき朝ごはん食べたじゃない」

そうなんだけど。言ってフェイトちゃんはどこか落ち着きない様子。
天気は、晴れ。
ただ、私達が歩くこの道は、体内時計が狂ってしまいそうなほど真っ暗で、驚くほどに木々が辺りを取り囲む。
太陽を苦手とする、私達ヴァンパイア。
だからこそ、はやてちゃんはこの場所を選んだのだろう。


「どうも…これだけ暗いと変な気分がして、ナノハは大丈夫なの?暗いって言っても夜ではないし。」
「うん…、だからほら、はやてちゃんに借りた特製のマント!流石に日の下は無理だけど、これだけ日光が遮断されていれば、このくらいの厚手の物を着れば大丈夫だよ。」
「ナノハのマントは、薄手でフードもなかったもんね」

良かったね、なんて優しく微笑むフェイトちゃん。
気のせいかもしれないけど…どこか、元気がないように見えた。
どこか俯き加減に歩いているし、口数も少ない。

「フェイトちゃん?」
「うん?」
「なにか…悩み事とかあるの?」
「え…っ?」

当たりみたい。
なんかフェイトちゃんって隠し事とかはヘタみたいだね。
顔にすぐ出ちゃうみたいだし。


「私でよければ聞くよ?」
「えっと…」

私がフェイトちゃんの顔を覗き込みながら言うと、困ったみたいな顔をする。
でも、いくら待ってもフェイトちゃんは、それ以上口を開かなかった。

私にも…言えない?
そう訊ねたかった。
けど、きっとフェイトちゃんは困ってしまうだろうから…黙って私は歩きだす。

信頼…ないのかな?
ふとそんな事を考えてしまう。
それに…守ると言っておきながら、危険にさらしたりした。

フェイトちゃんのために良かれと思ってやったことが、全て裏目に出てる気がしてならないんだ。

グランツ研究所へ行ったときも、結局は何も掴めなかったし。
何を目的とし、…何故あんな装置を作っているのか。
全てが謎。

こんなので、信頼してもらうことの方が無理なのかもしれない。
けど…『信じる』と言ってくれたあの言葉。
それだけが、私の支えなんだ…。
きっと、フェイトちゃんを失ったら私は…。


「…ノハ…、ナノハ?」
「え? あ、なに?」
「はやての言ってたのってこの辺りだよね?この辺探してみようか」
「あー…うん」

気づくともう、はやてちゃんが教えてくれた場所が見えていた。
フェイトちゃんは、ちょっと心配げに私を見てる。

「どうか…した?」
「…なんでもないよ? あっ、あれじゃないかな?」
「あ、本当だ…。 ……あっ、あのっ、ナノハっ」

歩き出したフェイトちゃんだけど、数歩進んだところで私に振り返って声を上げた。
私は「うん?」と言いながら、もう一度フェイトちゃんとの距離を縮める。

「あの…、その…」
「なに…?」

いいあぐねいているフェイトちゃんに、なるべく優しく問いかけてやる。
すると、モゴモゴとしていたフェイトちゃんが、意を決したみたいにばっと顔を上げた。

「ナノハは…っ、私のせいで大変な目に逢ってるんだよね?」
「は…?」

一瞬言葉がでなかった。
フェイトちゃんが悩んでいたことは、私が思っていたものとは全然違うものだったから。
私の事で…悩んでいたの?


「そんなことないよ?」
「ほんと? だって、なんだか…」

辛そうなその表情に胸が締め付けられた。

「フェイトちゃん…」
「その…ナノハと一緒に居た時間は、正直そんなに長いものじゃないと思うんだ」
「うん、そうだね」
「それでもっ!」

再度、フェイトちゃんは意を決したように私に目を向ける。

「それでも、ナノハは身を挺して私を守ってくれた。私だってナノハを守りたいんだ!」
「フェイトちゃん…」
「私は、ナノハと一緒に居たいと思ってる。だからこそ守られるだけなんて嫌なんだ。」

そう言って、フェイトちゃんは悲しそうな瞳で私を見つめる。
それは、今にも泣いてしまいそうな顔で。

「ヴァンパイアが強い事、知ってるよ。怪我したって、人間より早く治ることも知ってる。だけどね…」

私の手を握り、そっと胸元へと導く。

「心は、そうじゃないんだよ。痛かったり、辛かったりしたらちゃんと言わないと。抱え込まないで。ナノハの辛いの、私にも分けて。」
「フェイトちゃん…」


私は―フェイトちゃんに伝えようとしたその時。


「!?」

殺気を感じた。
しかも、1人なんかじゃない…。
これは…4人!?

…近くにいる。

「ナノハ…?」
「下がって…っ」
「えっ? うん…っ」

ただならない雰囲気を読み取ったのか、フェイトちゃんは私から少し下がった。

私があたりに視線を向ける。
と…、その気配の主達が現れた。

「こんにちは、フェイトお嬢様」

優雅にそういったのは、真ん中にいたメガネをかけた女。
その両サイドには、鍛えられた身体が傍目からでも判る女と無表情な女。
そして、その3人の後ろに、私達を観察するかのようにじっと見つめる女。


明らかに…敵だ。
その威圧的な視線が何よりの証拠。

「単刀直入で悪いんですけど、私達と一緒に来てくれませんか?」
「…理由も分からず、知らないところへ行く気なんて私にはないよ」
 「あら、冷たい」

ニッコリ微笑むメガネの女は、私なんか眼中にないようにフェイトちゃんへ話し続けた。
完全になめられてる…。

「悪いけど、フェイトちゃんは行かせないよ」

私がフェイトちゃんの前に立ち言うと4人はクスクスと笑った。

「本当にヴァンパイアに保護されたんだ?」
「でも、一匹ね」
「軍勢なんて大層なこと言うからどんなものかと思えば。どけ。」

勝手言ってくれるじゃん。
けど、ハイ、そうですか、なんてどくことはできない。

「そうはいかない。フェイトちゃんはあなた達みたいに得体のしれないヤツらに渡せない」
「あくまで邪魔するつもりなんですか?」
「そうなるかな?」
「なら…」


メガネの女が一度、くっとメガネをずりあげて…

「やっちゃってくださーい、トーレ姉様、セッテ」

言った瞬間、両サイドの2人が地を蹴って、私に向かってきた。

咄嗟のことに、私は反応が遅れる。
けど、セッテと呼ばれた女の拳を沿って避け…そして、続けてトーレと呼ばれた女の繰り出した蹴りを、両手でガートして受けた。

ガッ!!

「くっ…!」

なんて力…っ。数歩あとずさってしまう。
この私がおされてるなんて…っ。


「な~んだ、あんまたいしたコトないじゃん」
「ホント、拍子抜け」

くすくす笑いながら軽く両手を上げるような仕草をする二人。
思いっきりなめられてるみたい。

「ちょっと二人とも、油断しないで。こんなコだって一応ヴァンパイアでしょ?博士の薬が効いてるうちですよぉ」
「判ってるけどさぁ~、なんか殺りがいがないじゃん」

メガネをかけた女が二人に呼びかけながら、やれやれって表情をした。
薬?そういえば表向きは製薬会社…ってことはこいつらスカリエッティのやつら!?

「ねぇ、ウーノ姉様。少し遊んであげてくださいな」
「……じゃ、捕まえて」
「はぁーい」

最後に、ただ黙って私達を見ていた女に呼びかけてる。
ソイツは、さして興味も持っていないみたいに私を見て、それから全員に合図した。


「行くぞ!」






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  1. 2016/08/20(土) 00:00:00|
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