Posing

初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

行キ着ク果テノ世界13








ドォンッ!!


爆発音が一度その場に大きく響き渡る。
と、同時に爆風が洞穴を突き抜けていく。次々と。


――私を中心として。


外の木々が悲鳴を上げるみたいに暴れているのが判った。
地面の砂でさえ、土煙となって舞い上がる。
そう…大気全体が揺らいでいたんだ。


「キャッ! な、なによッ! これぇッ!?」


側にいたキリエが顔を覆うようにして、後退していく。
その後ろでは、信じられないものを見るような表情をしているアミタ。
けど、私の視線はただ1つ。


同じように、驚いてこちらを見つめるフェイトちゃんに。


「…フェイトちゃんを、離せ」


もう一度言って、私は腕を突き出す。
そこに…感情なんてなかった。


スパンッ!


…一瞬。
本当に一瞬の出来事だった。

私の腕から放たれた、風の槍がアミタの左肩を貫ぬく。


「え…?」


何が起こったのか判っていない様子でアミタは呆然と目を見開き…そしてその肩に
視線を落とし―――絶叫した。


「あぁぁッ!!」
「アミタッ!?」


キリエが焦った声を上げて、アミタへと駆け寄っていく。
…が、立ちふさがるのは私。


「行かせない」
「!? ど、どきなさいよッ!」


目の前に素早く移動すると、その道を塞ぐ。
当然、拳を振り上げてくるキリエに対して、それを私は受ける必要もなく、ことごとくかわしていく。


「くっ…ッ! さっきと全然…ッ」


恐怖が見えた。
キリエのその表情に。
でも――私は何も感じない。
ただ、頭にあったのは『殺らなければ』という強固な意志だけ。


「くッ!!」


大振りに振り上げられる拳。
当然、それをかわす。
そして、生まれたスキをついて…私は渾身の力を込めてその脇腹に拳を叩き込んだ。


バキッ!!


「ぐぅッ!! うぅ…ぁ…ッ」


鈍い音を立てて、キリエはその場に呻いて沈んだ。
それを静かに見下ろす。


「ぐ…ぁ…ッ…ぅ…ッ」


…しばらくは動けないだろう。
確認するようにして、私はフェイトちゃんの元へと歩いていく。
全身を包む風のオーラはとどまる事を知らず、まだ荒れ狂っている。
けど、そんなコトは全然気にならなかった。
ただ、フェイトちゃんが無事なら、なにもかもがどうでも良かったんだ。


「き、キリエッ!」
「…………」
「来ないでください!!」


一瞬、その場で立ち止まった。
アミタが血を流している左手でフェイトちゃんを掴んだまま、腰元から銃を取り出して、
私に向ける。

けど…その手は、震えていて。
それが、ケガの痛みからくるモノなのか、はたまた別の理由なのか、どっちにしろそんな
状態で今の私を撃つなんて到底無理だろう。

私は冷静に、ゆっくりとまた歩き出す。決して慌てたりしない。
理由は明らかだから。


「あなたは勝てないよ」


そうだ。
この状態で、どうにかなるモノなら、必死にあがいて証明してほしいぐらい。


「…フェイトちゃんを、離して」
「く…っ」


目の前に立ち、もう一度だけ言って、私はフェイトちゃんに向けて手を差し伸ばした。
と、その瞬間。

パンッ!!

乾いた音が響く。
続いて背後で石が飛び散る音。


「本気ですよ!」


その弾は照準なんてされてなくて、全くの的外れ。
ゆっくりと視線を向ける。
その先には、怯えているのに、その瞳に強い意志をやどらせたアミタの姿。
きっと、いつもの私なら躊躇ったかもしれない。
けど、今の私には―――感情がなかった。


「…私も本気だよ?」


言ってフェイトちゃんに向けていた手をアミタの胸元へ向けて、なんの躊躇もなく私はアミタを放り投げた。

ドンッ!


「んぐっ!」


フェイトちゃんを残して、キリエの方へと跳ぶアミタの身体。
そのまま地面に転がって咳き込んでいるのを見ると…意識はあるみたいだ。

それを一瞥して、私は自分の腕を掴んできたフェイトちゃんに視線を向ける。
…大丈夫、生きてる。
少しだけ安堵感が広がり、私を覆っていたオーラが解けた。


(少しだけ…待ってて)


心の中で呟くと、フェイトちゃんの腕を解いて。
そしてもう一度、蹲る二人に振り返る。






――アイツらを、このままにしておくワケにはいかない…。





スポンサーサイト
  1. 2016/05/28(土) 00:00:00|
  2. 行キ着ク果テノ世界
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<行キ着ク果テノ世界14 | ホーム | 行キ着ク果テノ世界12>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://g1n2m3.blog.fc2.com/tb.php/282-914e1a3d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

M2(エムツー)

Author:M2(エムツー)
色んな方にアドバイス頂き、書かせていただいています。
亀更新の割に中身が薄かったり、短かったりしますがご了承ください。

当サイトはリンクフリーですが、一言リンクしたことをお知らせいただけたら嬉しく思います。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

Night of a new crescent (53)
私達は愛を知らない (32)
行キ着ク果テノ世界 (66)
アレルヤ (37)
中編(アリシア&なのは) (13)
短編 (16)
リクエスト (11)
お返事 (39)
雑記 (70)
未分類 (1)

アクセスカウンター

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。