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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界11








少しずつ…間合いを取っていく。
フェイトちゃんをその背に隠して。


分は、明らかに私の方が悪かった。
手負いなうえに場所は洞穴。すでに逃げ道は断たれていると言ってもいい。
でも、だからといって、すべてを放り出すワケにはいかない。


「あら~避けられちゃった。実践慣れはしてるのね?」


キリエが腰に手をついて感心するように笑った。
…妙に鼻につく言い方だけど、この際無視する。
ここで、何かを考えるのは相手の思うツボだから。
そう、じっと私を捉えている『アミタ』の。


「じゃー…、お手並み拝見と行こうかしら?ヴァンパイアと戦うなんて初めてだし」


ピョンピョン、と二度その場で軽く弾んでから―――キリエが地を蹴った。
予想していたよりも、速い…っ。
私は来るであろう攻撃を、受けるために構える。
刹那、

バシィッ!!

その身体に見合わないくらいの強い蹴りが、私のガードした腕に打たれた。


「くッ!」


わずかにバランスが崩れる。
一瞬生まれたそのスキを見逃すはずがなく、続けざまに回し蹴りを放ってきた。
が、大振りな上に浅いその攻撃を、フェイトちゃんの身体を支えながら後ろへ跳んで避ける。
当然、ガラあきになったキリエの背中に、私は手刀を入れてやった。


「痛いっ!」


張り詰める空気には、似つかわしくない情けない声を上げてキリエはよろめく。


「なによ~…、結構強いじゃない…っ」


背中を押さえながら抗議するけど、ダメージは少ないだろう。
だって、今の私はフェイトちゃんを庇っていて、十分に力を発揮できる状態でないから。


「しょーがないわねぇ…時間ももったいないし、一気に決めちゃおうかしら?」


ニヤリと笑った姿に、ゾクリとした。
獲物を狩る、ケモノのような瞳だったから。


「ナノハ…」
「大丈夫、心配いらないから」


背後から不安げな声をあげるフェイトちゃんに、声だけで返事する。
絶対、守り通す。
そのキモチだけで。


「いくわよッ!」


言って再びキリエが地を蹴る。
そして私は、軌道を読んで避けるように右に―――


「キリエ、右に!」
「!?」
「はーいっ!!」


遮られたのは、『アミタ』の言葉。
くッ、動きを読まれた…っ!


思ったときには遅かった。
フェイトちゃんに向かってキリエの手が伸びていたんだ。


「っ!」
「つっかま~えたっと」


間一髪、フェイトちゃんを庇うようにして私が腕を差し出したが、その腕をしっかりと掴まれる。
信じられない腕力だった。


「あらあら必死ね。そんなにその子を守りたいの?」
「だったら…?」
「あんまりこういうやり方ってしたくないんだけど…」
「…?」
「ヴァンパイアでも、かなり痛いかもねっ!」


瞬間、私には言ってる意味が判らなかった。
けど…、


「ナノハっ!!」


後ろでそう言ったのはフェイトちゃん。
その声にハッとする。


この至近距離で蹴り…!?
私は耐えれるかもしれないけど、蹴り飛ばされたらがフェイトちゃんが!?


「フェイトちゃん!」


キリエの蹴りが直撃する前に、私は繋いでいたフェイトちゃんの手を離した。
瞬間、全身を衝撃が走る。

バシィィィッ!!


「ぐぁっ!!」


凄まじい騒音。
激しい痛みに包まれる身体。
ものの見事に、蹴られた部分は回復しきっていない傷口。
気が遠くなるような感覚が断続的に襲ってきて、視界は定まらずに霞がかり…。


「あっ…ぐっ!」
「ナノハっ!!」


たとえ、ヴァンパイアであっても無敵なわけじゃない。
キチンと傷つくし苦しむし、人間とあまり変わりない。
そんな私に、すぐさまフェイトちゃんが側で膝をついて顔を覗き込んでくる。


「手、離しちゃったか…。でも良く耐えたわね~、傷口に塩塗るような行為で悪いとは思うけど。」


近くにいるのに遠くで聞こえる声に、私は荒い息を整えながら気丈に睨みつける。


「く…ッ」


それでも身体のあちこちに襲い掛かってきた痛みに、顔をゆがめてしまう。
思った以上にダメージが大きい。


けど、まだ動ける。試合続行だ。


「もう、やめた方がいいんじゃないですか?」


そんな風に声をかけてきたのは『アミタ』
呆れたみたいな顔からして、また私の表情から察したんだろう。
だったら…。





…―――だったら、判るでしょ?




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  1. 2016/05/14(土) 00:00:00|
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