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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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行キ着ク果テノ世界05






街で宿を取って、もう数週間になる。
長いようで短いこの数週間の間に、私はどんどんナノハに惹かれていった。


『フェイトちゃんと一緒に、空を飛びたいな。』


笑顔でそう言ってくれる彼女に、嬉しさを感じずにはいられなかった。
持ち帰ったナノハの翼を手に考える。


「もう一度空を飛ばしてあげたいな…。」


ボロボロになった翼は、形こそ留めてはいるけれど、もはや辛うじてといった状態だった。
翼の根元は、千切れたというには無理があるほど、何かで切り落とされたかのように真っ直ぐだった。


「…ということは、根元自体は身体に残っているのかな?って、いけない。早くナノハのところへ行こう。」


ナノハの分として残しておいた、宿で出された食事の一部を袋に詰める。
そして今日は、もう一つ。


「枷は無理でも、鎖なら何とかなるかもしれない。」


キラリとその刃を光らせたのは、フェイトが手にする一本の斧。
大きすぎず、女性のフェイトでも扱いやすいそれは、刃こぼれ一つなく、きれいな輝きを放っていた。
市場ですぐに見つけたものの、転々と旅をするフェイトの懐は、必要最低限の賃金しか持ち合わせはなく、宿の主に無理言って手伝いをさせて貰い、コツコツ貯めてようやく手に入れたのである。


「よし!準備も出来たし、行こう!」


早く、ナノハに会いたいな。






*********






なんて思った日にこれだ。
日ごろの行いでも悪かったのだろうか?


「綺麗な顔してるじゃねぇか。どうだ?俺と遊びに行こうぜ!」
「やめてください!」
「まてまて、ここは俺と食事に行こう。丁度、上物の酒が手に入ったんだ。」
「…………はぁ。」


ばれないように、そっと溜息を一つ。
フェイトの目の前には、それはもう暇ですと言わんばかりの男が数人。
街の女を取り囲んでいたのだった。


「なぁいいだろ?悪いことはしねぇ…」
「邪魔だよ。」
「あん?」


苛立った様子を隠しもせずに、フェイトは輪の中に入り込み、女の肩に置かれようとされていた男の手を無造作に払った。


「てめぇ、いきなりなんだてめぇ!」
「公衆の面前で、道のど真ん中で迷惑だって言ってるの。」
「なんだと!」
「昼間から遊びほうけて、誰のお金使い込んでるの?両親?奥さん?恋人?お酒だって、君たちが汗水流して働いて手に入れた物じゃなんでしょ?」
「こいつっ!!」
「違うっていうなら、証明して見せたら?」
「………ぐっ。」


周囲の視線が、声が、男たちに突き刺さり、男の顔が羞恥心で真っ赤に染めあがる。
やがて、周囲を完全に敵に回した男たちは、顔を引きつらせて、意味をなさない言葉を吐きながら、文字通り尻尾を巻いて逃げて行った。


「まったく…。」


思いがけないトラブルで、時間を潰してしまったことを悔みつつ、少しでも挽回しようとフェイトが駈け出そうとしたその時。





周囲の歓声と拍手で、さらに時間を消費してしまい、フェイトがナノハの居る屋敷に辿り着いたのは、日が沈み始めたころだった。







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  1. 2016/04/02(土) 00:00:00|
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