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初心者が綴る。 初心者ゆえの駄作。 そんな、なのフェイなの。

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私達は愛を知らない30(Extra edition01)









「あの二人大丈夫かしら…?」

「大丈夫だよ。うまくいったんだし。」
「そうね。」

あれから。あたしたちはフェイトさんとなのはさんを置いて帰ることにした。
はやてさん達は泊まればいいって言ってくれたけど、なんだかそっとしてあげたくて。
それに、ここまで見守ってきた八神家のみんなも二人と過ごしたいだろうし。


「でも一日に二回飛行機に乗るのは最高に疲れる…」
「ほんと。」


運よく最終の飛行機に乗れて、トンボ帰り。
空港から乗り継いだ、揺れる電車にちょっと頭痛。


「ティア、大丈夫ー?」
「うん、平気よ。」
「そっか。よかった。」


へへって、柔らかく笑って心配してくれるスバルが、好き。
やっぱ彼女はいつでもあたしを癒してくれる。
救ってくれる。

うん。


好き、だな。

そう思えるような気がする。


「でも、ティアかっこよかったなー。フェイトさんのこと怒鳴っちゃったりしてさ?」
「なっ、あ、あれはっ…てかスバルだって散々キザなセリフ言ってたじゃない!」
「キザ?キザなセリフなんて言ってないよー!」
「言ったっ!」
「言ってないっ!!」


・・・・・・。


「ま、とにかくね、あたしたち大活躍だよ。ほんといいことしたよね?」
「まぁね。あたしたちいなかったら二人くっつかなかったでしょうし。」
「くっつかないくっつかない。一生くっつかないよ。」
「ホントよねぇ。」


なんだか、疲れ切った顔で。
自分たちの苦労を褒め讃えてる姿が妙に哀れでおもしろくて。
二人で噴き出した。


「なんか、言っててあたしたちさみしくない?」

「いいじゃん。これくらい褒めてあげないと。」
「自分たちで?」
「そっ。自分たちで。」

そういうプラスな考え、いいわよね。
一緒にいて楽しくなる。嬉しくなる。幸せになる。



「あっ!そうだっ!聞きたいことあったのよ!」

一つ、思い出して聞いてみる。


「あのさ、フェイトさん“愛してる”って口で言ったじゃない。コレって手話でするとどうなるの?」
「愛してる?」
「うん。」
頷くと、スバルは両手を使って、手話をした。


「こう。」


「…こう?」
「そう。」

けっこう単純なその形はあたしでもすぐに覚えられる。

「こう、かぁ…」


「なに、使うの?」
「さぁ?予定はないけど?」

からかうように言うとスバルは力なく笑った。

「そうですかぁー。」
「そうですよー。」


ま、使うとしたら、たった一人だけどね。



「・・・って、あ!スバル!駅!!過ぎたわよ!?スバルの駅一つ前じゃないっ!」

話してて気づかなかった。駅、過ぎてたこと。


「あー、うん。平気。わかってたもん。」
「平気って…」


「送ってこうと思いましてね?お姫様を。」

お姫様って…。あたし?

「ばっ、ばっかじゃないの!?」
「あ、照れた。」
「うるさいっ!!てかいらないからっ!あたし、んなヒヨワじゃないし!」

微妙にそんな扱いされたら、恥ずかしい。


「まぁまぁ、いいじゃない?」
「よくないわよっ!」

「じゃあ駅まで。ティアが電車降りたらあたしも引き返す。それでいいでしょ?」

・・・嫌、とか言えない笑顔で言わないでほしいんだけど。
その笑顔、けっこう苦手なんですけど。


「いいっでしょ?」
「勝手にしなさい…」
「やったぁ!」


なにがそんなに嬉しいのってくらい、嬉しそう。

そういえばなんでスバルはこんなにあたしのことが好きなんだろ。
あたし、なにしたかしら?

チラってスバルの方見ると、ニコって笑顔返された。
あー、無理無理。

そういう仕草、ちょっと顔赤くなる。


「あ、ティア。駅ついたよ。」

「え…、あ、うん。」

二人で降りて、反対側のホームの前でスバルの乗る電車を待つ。

「ティア、帰ってくれていいよ?」
「いい。待つ。」
「なんかさ、あたしここまで来た意味なくない?かえって迷惑かけてるよね。」
落ち込むスバルが可愛くってクスって笑った。


「あたし、嬉しいわよ?スバルの優しさ、すごく嬉しい。」

ほんとに。感謝してもしきれなくらい。想いが溢れ出しちゃいそうなくらい。

「あー、反則だよ。今の笑顔超可愛いんだけどっ!」
「な、なに顔赤くしてんのっ」
「だってティア、可愛い!」
「う、うっさいっ!」
そんなセリフ真顔で言うな!ありえない!


「ね、ティ…」


「あっ!スバル!電車来たわよっ!」
真剣なスバルの声をとめて叫んだ。

「はい、スバルっ。乗った乗った!」
「ちょっ、待っ」

無理やりスバルを電車の中に入れる。


ごめんね、スバル。
でも、もう決めたから。



「ティアっ、あたし言いたいことがっ」

「はいはい、また今度ねー。」
「ちょっ、ティ・・・」



プシュー・・・・


あたしたちの間に、立ちはだかるドア。

ガラス越しに見えるスバルの姿はちょっと哀れな感じ。

でも、あたし、決めたから。

いつも、伝えてくれたのはスバルだから。


今度は絶対あたしが伝えるんだって。
今の気持ち、伝えるんだって。
決めてたの。


ガラスの向こうのスバルの目を見て。

そっと、指を動かす。

人差し指を使って。自分の方を指して。

“あたしは”
スバルを指さして。
“スバルを”
スバルに教えてもらった通りに、指を動かして。

両手で。ありったけの気持ちをこめて。


“愛してる”




あたしは、スバルを、愛してる。


ポカンって口を開けた状態のスバルを乗せて電車は動き出した。
聞こえるはずないのに、スバルの叫び声が聞こえた気がする。







ね、伝わった?あたしの、気持ち。





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  1. 2015/11/21(土) 00:00:00|
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